人権方針

はじめに

北里コーポレーションは、生殖医療の発展と人々の未来を支える企業として、すべての人の尊厳と人権を尊重することを最も重要な社会的責任の一つと考えています。

当社は、「Happiness, for the Next Generations」を理念とし、企業活動にかかわるすべての人々が安心して関わることのできる環境づくりを目指しています。

そのため、国際的な人権原則を尊重し、公正かつ誠実な企業活動を行うために、本方針を定めます。

本方針は、全ての役員・従業員および当社の事業活動に関係する取引先にも適用されます。

1. 基本的な考え方

当社は以下の国際原則を支持し、事業活動における最低限の基準として遵守します。

• 世界人権宣言 
• ILO中核的労働基準 
• 「ビジネスと人権に関する指導原則」 
• 国連グローバル・コンパクトの4分野10原則 

生殖医療に関する事業特性上、患者様・医療従事者・従業員など多くのステークホルダーの権利を尊重し、安全で倫理的な企業活動を行います。

2. 適用範囲

本方針は、北里コーポレーションの全役員・全従業員に適用します。

また、当社のビジネスパートナーに対しても、本方針の理解と実践への協力を求めます。

3. 人権尊重の責任

北里コーポレーションは、事業活動が直接・間接に影響を与えるすべての人の人権を尊重し、侵害しないよう最善を尽くします。

万一人権侵害が疑われる場合は、速やかに調査し、是正措置を講じ、再発防止に努めます。

4. 法令遵守

当社は事業を行う国・地域の法令を遵守し、国際的に認められた人権基準との整合性を確保します。

法令と国際原則が矛盾する場合には、国際的な人権原則の尊重を優先する方法を検討します。

5. 差別・ハラスメントの禁止

当社は、多様な価値観を尊重し、次のような理由によるあらゆる差別・ハラスメントを禁止します。

• 人種、国籍、民族、性別、年齢 
• 宗教、思想・信条 
• 性的指向および性自認（SOGI） 
• 障がい、疾病歴 
• 職務・キャリア・ライフスタイル 

安心して働き、能力を最大限発揮できる職場環境づくりを推進します。

6. 人権デュー・デリジェンス

当社は国連の指導原則に基づき、人権への負の影響を防止・軽減するためのプロセス（デュー・デリジェンス）を実施します。

● プロセス例 

• 人権リスクの特定 
• 影響度・発生可能性の評価 
• 対応策の実施 
• 結果のモニタリング、改善 

7. 救済

当社が関与する事業活動において人権侵害が発生した場合、迅速かつ適切に対応し、救済措置を講じます。

また、再発防止策を策定し、継続的な改善を行います。

8. 教育・研修

人権尊重の考え方を全社に浸透させるため、役員・従業員を対象に継続的な教育・研修を実施します。

● 研修例 

• ハラスメント防止研修 
• 人権デュー・デリジェンス研修 
• 多様性・インクルージョン研修（DE&I） 

9. ステークホルダーとの対話

当社は、人権に関する課題への理解を深めるため、ステークホルダー（社員・医療機関・地域社会等）との対話を重視します。

● 推進例 

• 人権課題に関する社内アンケート 
• 専門家によるアドバイザリー 
• 社外団体との情報交換 

10. 情報開示

当社は、人権尊重への取り組み状況を適宜開示し、透明性の高い企業活動を行います。

11. 特定した当社の重点人権課題

当社の事業特性を踏まえ、優先的に取り組むべき人権課題を次のとおり特定しています。

• 職場環境の整備（安全・衛生・心理的安全性） 
• 差別の禁止、多様性の推進 
• 児童労働・強制労働の排除 
• 安定供給責任（生命関連製品としての責務） 
• 取引先における適正労働慣行 
• コミュニティへの配慮 
• 贈収賄・腐敗行為の防止 

12. 通報窓口

従業員および関係者が人権に関する問題を安心して相談できるよう、匿名通報可能な相談窓口を設置しています。

通報者が不利益を受けることのないよう、厳格な保護措置を講じています。

結び

北里コーポレーションは、生殖医療を支える企業として「人の尊厳」を最も大切にし、人権尊重を事業活動の中心に据え続けます。

すべてのステークホルダーから信頼される企業を目指し、人権に対する責任を果たしてまいります。